みなさん、こんにちは！

今回は、スタンフォード大学が開発した魔法のような技術、
TextGrad について、実際にどうやって使うのか、
具体的な例を挙げながらお話ししていきますね。

特に、AIに興味を持つ方にとってとして、
GPT-4oの精度向上やGPT-4o moniをGPT-4o並みに賢くする方法に
関心があるのではないでしょうか？

TextGradで業務を効率化：LLM最適化ツールの実例

今回はTextGradをどう使えば業務が効率化できるのか、
具体的な方法を説明しますね。

まずは、GPT-3.5の精度をさらに向上させる方法からご紹介します。

質問応答の精度向上：GPT-GPT-3.5をさらに賢く！

例えば、あなたが「日本の首都はどこですか？」という質問に
AIが答えるシステムを作っているとしましょう。

GPT-3.5はこの質問に対して「東京」と答えるかもしれませんが、
時には「大阪」と間違えることもあります。

ここでTextGradが役立ちます。

TextGradは、GPT-3.5が間違えた時に、
「日本の首都は東京です。大阪ではありません。」
というフィードバックを自動的に生成します。

このフィードバックは、まるで先生が生徒に
間違いを指摘するように、
GPT-4が次に同じ質問を受けた時、
正しい答えを導き出すように促します。

実験結果として、GPT-3.5のゼロショット精度が
51%から55%に向上した例もあります。

推論能力の向上：GPT-3.5をGPT-4並みに！

次に、TextGradを使ってGPT-3.5の推論能力を向上させ、
GPT-4並みの性能に近づけた方法をご紹介します。

例えば、「太郎は次郎より背が高いです。
花子は太郎より背が低いです。誰が最も背が高いですか？」
という質問に答えるAIを作っているとします。

GPT-3.5は、この質問に対して、
間違った答えを返すかもしれません。

そこで、TextGradを使って、
GPT-3.5に与える質問文（プロンプト）を最適化します。

「太郎、次郎、花子の身長を比較して、
最も背が高いのは誰かを答えてください。」
のように、より明確な指示を与えるプロンプトを生成するのです。

TextGradは、GPT-4を使って最適化されたプロンプトを評価し、
GPT-3.5がより正確に推論できるようにフィードバックを生成します。

その結果、GPT-3.5はGPT-4並みの精度で
質問に答えられるようになるのです。

TextGradの使いやすさ：PyTorch風で簡単！

さらに嬉しいことに、TextGradは、
人気の深層学習ライブラリPyTorchの構文を踏襲しているため、
PyTorchを使ったことがある人なら、
すぐに使い始めることができます。

ただ、「Python」や「PyTorch」と聞くと、
「プログラミングが苦手で難しそう…」
と思われるかもしれません。

でも、心配しなくて大丈夫です！

TextGradの考え方は、
実は文章生成プロンプトに応用することで、
より簡単に取り組むことができるんです。

プロンプト設計でTextGrad風GPTsを作るためのヒント

例えば、
TextGradの考え方を使って、
**GPTsをもっと賢くする**ための
プロンプト設計について考えてみましょう。

役割分担

TextGradは、「目的関数」「勾配計算」「最適化」
といった役割を異なるLLMに割り当てています。
GPTsでも、複数の**“エージェント”**を設定することで、
それぞれの役割を模倣できる可能性があるんです。

フィードバック生成

TextGradのコア機能は、
AIシステムの出力に対して
具体的な改善提案を含むフィードバックを生成することです。

プロンプトに具体的な改善ポイントを指摘するよう指示し、
修正案を提案させることで
この機能をある程度模倣できるかもしれません。

反復的な改善

TextGradは、フィードバックに基づいて
AIシステムを反復的に改善していきます。
GPTsでも、ユーザーとの対話を通して、
出力→フィードバック→修正→出力…
といったサイクルを繰り返すことで、
同様の改善プロセスを実現できる可能性があります。

例：質問応答システムのプロンプト

エージェント1：質問応答AI
役割: ユーザーの質問に答える。
プロンプト: ユーザーの質問に対して、簡潔で正確な回答を生成してください。

エージェント2：評価AI
役割: 質問応答AIの回答を評価し、改善点を指摘する。
プロンプト: 質問応答AIの回答と、想定される正解を比較し、以下の観点から評価してください。

正確性: 回答は事実に基づいており、正確ですか？
わかりやすさ**: 回答は簡潔で、理解しやすいですか？
適切性: 回答は質問の意図に沿っていますか？
改善点: 回答を改善するために、具体的にどのような修正が必要ですか？修正案を提案してください。

エージェント3：最適化AI
役割: 評価AIのフィードバックに基づいて質問応答AIのプロンプトを改善する。
プロンプト: 評価AIのフィードバックを参考に、質問応答AIがより良い回答を生成できるよう、プロンプトを修正してください。

注意点: プロンプト設計だけでTextGradを完全に再現するのは難しいです。
LLMの能力にも限界があるので、TextGradほどの精度の高い最適化は期待できないかもしれません。
それでも、プロンプト設計を工夫することで、TextGradの機能に近づき、AIシステムをある程度改善できる可能性があります。

GPT-4oの精度向上やGPT-4o miniを、
GPT-4o並みに賢くするかもしれないプロンプトはこちら

参考論文
TextGrad: Automatic “Differentiation” via Text
zou-group/textgrad

ミキティ AIプロンプトエンジニア

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